ぴあ×チャンネルNECO強力コラボ連載第72弾!!家族みんなで笑って、そして人生を知る。心に染みる深イイ三谷流喜劇を大特集!

 

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先日、三谷幸喜脚本の大河ドラマ「真田丸」がついに最終回を迎えた。1年を通して「三谷幸喜の新境地!」と言っていい出来栄えだったが、一方で、ちゃんと作家性も刻まれている。ひとつ例を挙げるなら、最終局面における真田幸村のキャラクターを、演じる堺雅人が「不測の事態に直面し、矢面に立つことになった市役所の課長」と分析していたこと。つまり、図らずも現場の最高責任者となり、決断を迫られる存在になったのだ、と。

 

 なるほど、それは三谷幸喜の作劇の核(コア)を的確に表現していると思う。例えば、大晦日の高級ホテルを舞台にした「THE有頂天ホテル」。カウントダウン・パーティの準備に追われるスタッフを尻目に、次から次に起こるトラブルとさまざまな人間模様が描かれてゆくのだが、キーマンは役所広司演じる副支配人だ。彼は三谷流の「決断の物語」を代表する人物として登場。ただし、真田幸村のようにカッコ良くはなく、てんやわんやな現場でドタバタと、滑稽(こっけい)な姿をさらしてしまうのであった。

 

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 物事が思い通りにいかないのはこの世の常。かの喜劇王チャールズ・チャップリンはこう言った。「人生はクローズアップで見れば悲劇、ロングショットで見れば喜劇」と。三谷幸喜の作品もそう。人生を接写して見るか、俯瞰(ふかん)で眺めるか。映画・チャンネルNECOでは、そんな三谷流の滋味深い物語を味わえる監督作4本を放送。元日の「THE 有頂天ホテル」を皮切りに、以降は毎週金曜日に「ザ・マジックアワー」(6日)、「みんなのいえ」(13日)、そして「ラヂオの時間」(20日)と、製作順とはちょうど反対に、その源流を探るような放送プログラムを組んでいる。

 

 ところで、三谷幸喜といえばビリー・ワイルダー好き、というのは有名過ぎる話だが、チャップリンからも多大な影響を受けておりまして…。何しろ小学5年生のとき、学校のクリスマス会で「街角の浮浪者」なる出し物を企画し、黒のだぶだぶのスーツを着て主役を務め、トレードマークの“放浪者チャーリー”に成り切ったことがあるのだから(ちなみに、チャップリンをめぐる三谷さんのすごいエピソードはまだまだあります。調べてみて!)。

 

 さて、本人たちは至って真剣、大真面目であるものの、外から眺めると滑稽(こっけい)の極みに。とどのつまり、三谷幸喜のつづる世界とは、我々の姿の“映し鏡”そのものなのだが、まあ、正月だもの、自分のことは一旦棚上げして(笑)、家族みんなで楽しんじゃいましょうや。あっ、「真田丸」ロスの方もぜひぜひ!

轟夕起夫(映画評論家)

 

 

ぴあ×チャンネルNECO強力コラボ連載第71弾!!過激に、オリジナルに裏番組をぶっとばす、NECO流“オトナの音楽祭”!

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 流行りのアイドルグループや若手バンドが出演する音楽番組に興味を引かれない皆さま、お待たせしましたっ! 日本レコード大賞の真裏の12月30日、映画・チャンネルNECOがやってくれますよ。絶っ対にここでしか観られない“オトナの音楽祭”! 中村雅俊に舟木一夫、THE YELLOW MONKEYにYMO、そしてまさかの…。羅列しただけでも驚異的なごった煮…いや、バラエティ感。そのラインナップを紹介します。

 

①  16時〜中村雅俊2016/ミュージシャン編

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 口火を切るのは、映画・チャンネルNECOが半年にわたって特集している“推しメン”(?)こと中村雅俊の「中村雅俊2016/ミュージシャン編」。最新のCD制作に密着しながら、名曲「ふれあい」のレコーディング秘話やライヴ映像、インタビューなどを織り交ぜつつ、彼のミュージシャンとしての魅力にディープに迫る。素朴で爽やかな歌声に、音楽に対する真摯な姿勢。子どものような純粋さと、大人の渋みを併せ持った中村の優しい歌声に癒やされるはずだ。

 

②  17時〜舟木一夫コンサート2015 in 中野サンプラザ

 続いては、日本歌謡界の大御所にして熱狂的ファン(フナキスト?)を抱える舟木一夫が登場。「舟木一夫コンサート2015 in 中野サンプラザ」では、2時間に迫るコンサートの模様をまるっとお届け。驚かされるのは、フナキストの皆さんが客席から花束やプレゼントを矢継ぎ早に持ち込む中、歌うことをやめずにプレゼントを受け取り、朗らかにファンと交流する舟木様のお姿。その間、歌が一切ぶれないのは「さすがプロ!」とうならざるをえない。舟木様の包容力ある歌声にファンへの深〜い愛情、そして唯一無二の個性がにじみ出たコンサート。“高校三年生”の気分に戻って独特の世界観に酔いしれてみては?

  • 想い出通り
  • 東京は恋する
  • ブルー・トラムペット 
  • くちなしのバラード
  • 花咲く乙女たち
  • 友を送る歌
  • その人は昔のテーマ
  • 北国の街
  • 哀愁の夜
  • 高原のお嬢さん
  • 眠らない青春
  • 宵待草
  •  ゴンドラの唄
  • 浮世まかせ
  • 明日咲くつぼみに
  • あゝ青春の胸の血は
  • 君たちがいて僕がいた
  • 高校三年生
  • 学園広場
  • 初恋
  • 夕笛
  • ~吉野木挽歌~(アカペラ)
  • 絶唱
  • (アンコール)君よ振りむくな

 

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③  19時〜パンドラ ザ・イエロー・モンキー 

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④  21時〜「FAN」(1998/02/20放送)ザ・イエロー・モンキー ゲスト出演回 

 19時からは、再結成で話題のTHE YELLOW MONKEY 2本立てを。「パンドラ ザ・イエロー・モンキー」は、彼らが’98年から1年がかりで行った113本の全国ツアーを収録。ボーカルの吉井和哉が疲労で倒れ、満身創痍の状態で圧巻のパフォーマンスを繰り広げた伝説のツアーだ。

 当時、「SPARK」「楽園」などのヒット曲を連発し、他を寄せ付けない輝きを放っていた彼らは、何を考えていたのか? 白熱のライヴと彼らの素顔を交互に見せることで、THE YELLOW MONKEY というロックバンドの核に切り込み、ほとんどヒューマンドラマの域にまで達している。監督はTHE YELLOW MONKEYのMVを数多く手がけ、吉井をして“第5のメンバー”と称される高橋栄樹。そんじょそこらの音楽番組とは一線を画す、魂を揺さぶるドキュメントなのだ。

 日本テレビ系の音楽番組「FAN」からは、’98年2月20日に放送されたTHE YELLOW MONKEYの出演回も放送。こちらはじっくり彼らの代表曲を楽しむにはうってつけで、「BURN」「LOVE LOVE SHOW」など、懐かしのヒット曲のオンパレード! 「パンドラ〜」と続けて観れば、ロック魂と歌謡曲魂が同居する彼らの楽曲がより胸に迫ってくる。歌詞の字幕を観ながら熱唱しつつ、グループ結成秘話などの衝撃暴露トークにも耳を傾けよう。

  • BURN
  • LOVE LOVE SHOW
  • 球根

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⑤  21時30分〜YELLOW MAGIC ORCHESTRA (’80 WORLD TOUR IN AMERICA)  

 21時30分からは、“イエロー”繋がりでYMOが登場。’80年に彼らが行ったワールドツアーからアメリカ・ロサンゼルス公演の模様を収めた「YELLOW MAGIC ORCHESTRA(’80 WORLD TOUR IN AMERICA)」は、未パッケージ&35年ぶりの放送という“レア感”が話題の1本。35年前、フジテレビが衛星生中継したのを覚えている方はかなりコアなファンだろう。不滅の名曲「RYDEEN」などの電子音の洪水、表情を変えず、淡々と演奏し続ける姿は今観てもカッコいい。当時最先端だった映像技術の駆使も逆に新鮮で、いかにYMOがエキセントリックでクールだったかを体感できる。80年代テクノポップにハマった世代には感涙もののプログラムだ。

  • RIOT IN LAGOS/ライオット・イン・ラゴス
  • SOLID STATE SURVIVOR/ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー
  • RYDEEN/ライディーン
  • BEHIND THE MASK/ビハインド・ザ・マスク
  • MAPS/マップス
  • NICE AGE/ナイス・エイジ
  • TONG POO/東風(トンプー)
  • LA FEMME CHINOISE/中国女
  • CITIZENS OF SCIENCE/シチズンズ・オブ・サイエンス
  • ALL YOU NEED IS LOVE/愛こそはすべて
  • TECHNOPOLIS/テクノポリス
  • ZAI KUNGTONE BOY/在広東少年
  • FIRE CRACKER/ファイアークラッカー
  • COSMIC SURFIN/コズミック・サーフィン

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⑥  22時45分〜ゴッドタン 2014マジ歌ライブin中野サンプラザ【特別編集版】

 そして大トリは…まさかの「ゴッドタン 2014マジ歌ライブin中野サンプラザ【特別編集版】」。深夜番組の域を超えて、もはやチケット入手困難なライブとして定着した「マジ歌」だが、バナナマンの日村がアイドルばりのコスチュームで歌ったり、東京03・角ちゃんが得意のギターをかき鳴らして熱唱したりと、ヘタなミュージシャンよりクオリティが突き抜けている。

  • ヒム子の恋する独裁国家|日村勇紀(バナナマン)
  • USA|角田晃広(東京03)
  • 抱きしめてイムハタ|劇団ひとり
  • ヘブンオブアメリカン|後藤輝基(フットボールアワー)
  • ダブルリターン|後藤輝基(フットボールアワー)
  • Danceでバコーン|℃-ute
  • 破りいてぇ|小峠英二(バイきんぐ)
  • ヒム子ーズのテーマ| 日村勇紀(バナナマン)
  • The shocking soup of virgin marry~華麗なる欲望~|ダークネス(マキスポーツ)
  • ヴァージンマリー~聖母マリア~|ダークネス(マキタスポーツ)
  • 一緒にいるよ&FIGHT FOR MY LOVE メドレー|大地洋輔(ダイノジ)
  • ションベンキスミー|角田晃広(東京03)
  • ココロノハコ|角田晃広(東京03)
  • ワンモアラブ|劇団ひとり
  • オラと母ちゃんの一週間|小木博明&松丸友紀
  • さくら~松丸結婚Ver~|日村勇紀(バナナマン)

 

 こうしてノンストップの笑いと共に幕を閉じる「NECO 音楽まつり」。映画チャンネルとは思えない本気度満点のスゴ過ぎるラインナップ…今後も過激に、オリジナルに裏番組をぶっとばしてください!

横森文(ライター)

 

 

 

 

毎月24日発売「月刊スカパー!」(ぴあ刊)でコラムを連載中。

 

お求めは全国書店もしくは、ぴあBOOKSHOPにて。

ぴあ×チャンネルNECO強力コラボ連載第70弾!!共感&前のめり必至の“記録以上に記憶に残る青春ドラマ”

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  昨今、民放のTVドラマが厳しい状況にある。1クール(3ヵ月)の内に10回と持たずに打ち切られる番組も珍しくない。そんな現在からは想像がつかないだろうが、人気の高さゆえ、2クールの放送予定が1年にまで延びた伝説のTVドラマがあった。’75年から日本テレビ系で放送された青春ドラマの金字塔「俺たちの旅」である。

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 あらすじは、三流私立大に通う学生カースケ(中村雅俊)とその親友オメダ(田中健)に、同郷の先輩で早大OBのグズ六(津坂まさあき 現・秋野太作)が加わって織り成す友情と人間模様…と言ってしまえばそれまでだが、脚本の鎌田敏夫がつづるセリフの優しさや厳しさ、どこかノスタルジックな吉祥寺の風景がいつまでも頭から離れない。商店街で撮影した“3人肩車”(!?)は伝説的な名シーンだ。

 

「人生は楽しくなきゃいけないんだよ」と言ってのけるカースケは、友情のためなら命も差し出すような男。こういう性格の男に惚れる女は多いし、感化される男も多い(かくいう私もその一人!)。真面目な親友オメダがその影響を受ける筆頭格だが、カースケみたいに割り切れないのが“ダメ男”たる所以。優柔不断ながら時にはカースケを叱咤する社会人のグズ六が一番女にモテているという具合だ。

 

 そんな三者三様で“等身大”の彼らが、生きることの喜びや悲しみ、苦しみを体現する。そして、視聴者は彼らの誰かに自分を重ね合わせる。友情、恋、就職、社会のしがらみ、モラトリアム…。視聴者は彼らに憧れ、共感し、ときに反発し、激しく感情を揺さぶられた末、ドラマの世界にどんどん前のめりになっていく。演じる役者たちは“それぞれが好演”などという言葉では片付けられないほどキャラクターと同化している。それゆえ「俺たちの旅」は、カースケ・オメダ・グズ六という“3人の人生”を私たちの心に完璧に構築し、放送から30年経った今も脳裏に鮮明に焼き付いているのだ。

 

 3人を取り巻く人物たちの描写も印象深い。オメダがたまたま覗いてしまった更衣室での洋子(金沢碧)の着替え姿(これは当時の男子に衝撃を与えたトラウマ的名シーン!)。三浪のワカメ(森川正太)が東大の合格発表で自分の名前を見つけた(間違いなんだけどさ…)ときの顔面崩壊。オメダの妹で女子高生の真弓(岡田奈々)が、ほのかな恋心を抱くカースケを想い、時折見せる悲しげな表情(バックに流れる岡田奈々のヒット曲「青春の坂道」は、ドラマ用に歌詞を変えている手の込みよう)…。

 

 毎回、エンディングに流れる散文詩も忘れがたい。「カースケはカースケのままで グズ六はグズ六のままで オメダはオメダのままで 男の人生はそれでいいのだ」。こうして本編は幕を閉じた―—。

 

「水戸黄門」や「熱中時代」といった視聴率40%超えのドラマが放送されていた当時、「俺たちの旅」は驚異的な視聴率を取ったわけではないが、主人公たちの10年後、20年後、30年後を描いたスペシャル版がほぼ10年間隔で放送される奇跡を起こす。言わば、“記録以上に記憶に残るドラマ”だったのだ。スペシャル版ではカースケが会社社長に転身するなど、予想外の展開が続出! 当時の思い出と共に人生の現実を突きつけられ、自分の人生や成長と重ね合わせ、そしてまたしても前のめりに…。今回は、このスペシャル版3作から放送。初見の方はまずその世界観に浸かって、時間を遡る形で12月スタートの本編第1話に向かうのも一興だ。

 

 ちなみに、本作は中村が歌う主題歌をはじめ、小椋佳の楽曲が全編を彩るが、スペシャル版では別のアーティストの名曲が多く使われている。「〜二十年目の選択」のBGMには、権利関係の都合上、パッケージ化の際にインストゥルメンタルに変更された「あの日にかえりたい」(荒井由実 現・松任谷由実)と「さよならだけは言わないで」(五輪真弓)がオリジナルのまま放送される。“俺旅オタク”には願ってもない朗報である。             

舟木雅(編集者・ライター)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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